令和7年度東京都各会計決算特別委員会において、財務局および子供政策連携室に対する質疑を行いました。
今回は、東京都の将来を見据えた財政運営のあり方や、子供たちの健やかな成長を支える取組などについて質問しました。

■ 財務局:東京都の財政運営と将来の財政需要について

先日の財政委員会に引き続き、東京都の財政状況や基金の活用、将来の財政需要、国による不合理な税制改正などについて、8問の質疑を行いました。

① 東京都の財政構造と基金の活用について
東京都は、地方交付税が交付されない自治体であり、他の道府県と比べて、景気の変動による税収の増減が財政運営に大きく影響するという特徴があります。
実際に、バブル崩壊やリーマンショックの際には税収が大きく減少し、厳しい財政運営を迫られてきました。
こうした状況に備えるために重要なのが「基金」です。
令和7年度末の基金残高は約2兆5,669億円となり、前年度から388億円増加しました。
一方で、脱炭素社会の実現や公立学校の端末整備などに、約1,945億円の基金を活用しています。
将来の危機に備えて財源を確保することはもちろん重要ですが、基金は積み立てること自体が目的ではありません。
都民の皆様からお預かりした貴重な税金を、必要な施策を通じてしっかりと還元していくことも重要であると訴えました。
また、財政の健全性を示す各種指標についても質問し、特定の数値目標にとらわれず、景気や社会情勢の変化に柔軟に対応していくという東京都の考え方を確認しました。

② 今後増大する東京都の財政需要について
東京都では、災害対策や子育て支援など、都民生活を守るための様々な施策を進めています。
首都直下地震や激甚化する風水害などに備える「TOKYO強靱化プロジェクト」では、令和7年度に約7,223億円を支出し、2040年代までの事業規模は約17兆円に上る見込みです。
また、子供・子育て支援を進める「チルドレンファースト施策」についても、令和7年度の決算額は約1.9兆円となり、令和元年度と比較して約1.5倍に拡大しています。
さらに、特に注目すべきなのが、少子高齢化に伴う社会保障関係経費の増大です。
東京都の最新の試算では、今後30年間で社会保障関係経費が累計約23兆円増加する見込みとなっています。
昨年度の試算では約21兆円だったため、わずか1年で約2兆円も増加しました。
今回、その理由を質問したところ、主な要因は、将来の物価上昇率の見通しが上方修正されたことによるものだと確認できました。
物価高騰の影響は、現在の都民生活だけでなく、将来の東京都の財政にも大きな負担となります。
こうした避けることのできない財政需要を正確に把握し、長期的な視点で備えていく必要があります。

③ 国による不合理な税制改正について
今回、特に強く問題提起したのが、国による「税源の偏在是正」と呼ばれる税制改正です。
これは、東京都など税収の多い自治体の税財源を、国の制度によって他の自治体へ再配分する仕組みです。
東京都は、これまでの税制改正によって、平成20年度以降、累計12.6兆円もの税源を失ってきました。
そして現在、さらに東京都の税収を対象とした追加的な措置が検討されています。
しかし、東京には、首都直下地震への備えや都市インフラの整備、子育て支援など、膨大な財政需要があります。
東京の税収が多いからといって、東京に財政需要がないわけではありません。
また、今回の質疑では、地方自治体の税収が増加しても、その分、国からの地方交付税が減額されるなど、現在の地方交付税制度そのものに構造的な問題があることも確認しました。
本来は、こうした制度の問題点を見直すべきであり、東京都の財源を一方的に減らすことで解決するものではありません。
東京の成長は、日本全体の経済成長にもつながります。
都民の皆様のために使われるべき貴重な財源を守り、東京の成長力を損なうことのないよう、国に対して東京都の考えを強く訴えていく必要があります。

④ 将来への備えと積極的な投資の両立について
最後に、今後の東京都の財政運営のあり方について質問しました。
東京都は、景気変動による税収の減少や、国による税制改正、少子高齢化に伴う社会保障関係経費の増大など、様々な財政上のリスクを抱えています。
そのため、基金や都債の発行余力を確保し、将来に備えることは極めて重要です。
しかし、将来への備えを重視するあまり、現在必要とされている施策への投資が十分に行われなくなってはなりません。
特に、財政の健全性が確保されているときこそ、都民生活の向上や東京の更なる成長につながる施策に、積極的に投資していくべきだと考えています。
将来への備えと、今必要な施策への積極的な投資を両立させること。
これこそが、東京都に求められる財政運営の重要な視点です。
引き続き、強固な財政基盤を維持しながら、都民生活の向上と東京の持続的な成長につながる財政運営を進めるよう、強く要望しました。

■ 子供政策連携室:子供たちの成長と安全を支える取組について
子供政策連携室では、3つのテーマについて質疑を行いました。

① 「とうきょう すくわくプログラム」
子供たちの好奇心や創造力、探究心などを育む取組について質問しました。
令和7年度は都内54自治体、約3,400の幼稚園・保育所等で実施され、9割を超える保育者が、子供たちの好奇心や探究心、意欲の高まりを実感していることが確認できました。

② 子供の事故予防対策
約4万件の事故情報を集約した「子供の事故情報データベース」について質問しました。
令和7年度にはAIを活用した検索機能が導入され、利便性が向上しています。
子供たちの命と安全を守るため、東京都だけでなく、全国の自治体や関係機関での更なる活用を求めました。

③ 子供たちの多様な体験活動の推進
子供たちが地域の中で様々な経験を積み、自らの可能性を広げるための取組について質問しました。
令和7年度には、25区市村53事業が採択され、地域の特色を生かした起業体験や環境学習などが実施されています。
私自身も墨田区で生まれ育ち、野球や地域活動を通じて多くのことを学んできました。
墨田区には、ものづくりや伝統文化など、子供たちの学びにつながる素晴らしい地域資源が数多くあります。
こうした地域の力を生かし、子供たちが様々なことに挑戦できる環境を更に充実させていくことが重要だと考えています。

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東京都の財政を守り、将来への備えを進めること。そして、今を生きる都民の暮らしを支え、次の世代を担う子供たちの可能性を広げていくこと。
いずれも東京都が果たすべき重要な役割です。

引き続き、現場の声を都政に届け、墨田区と東京の更なる発展に向けて全力で取り組んでまいります!